王子様は真面目で至って優秀。でも父親が天才だったがために、自分にいつも自信が持てず、ひたすら結果を出そうと身を削って仕事に打ち込むうちに、とうとう強制的に仕事を取り上げられる。
言葉は足りなかったかもしれないけど、父王のこの決断は実は息子の命を救い、さらに『休むことは悪いことではない』と教えるため教育係にエイダを指名して心の復活までさせる。
有耶無耶になっている婚約者問題を進める魂胆もあったかもしれないけど、息子が子供の頃心を許していた令息たちに仕事を振り、唯一残った令嬢を息子に寄り添わせる…父王の完璧な仕事振りにはぐうの音も出ない思いでした。
言葉足らずだけど、息子のこと、超良く見てんじゃん!と涙が出ました。
あんまり報われてない扱いだったけど(笑)
真面目な人は自分を追い詰めがちだけど、ふっと周りを見渡せば自分に寄り添ってくれる人がたくさんいるんだと気付かせてくれたエイダとスティーブンが守る国はきっと穏やかで思いやりある時代を迎えるだろうとじーんときました。