ネタバレ・感想ありスモールワールズのレビュー

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特濃アラカルト
2025年6月3日
初読み作家様。以前から「魔王の帰還」のコミカライズ版が気になっていて、まず原作から読んでみました。

6編からなる短編集。
1編1編がものすごく濃かった。どの作品も思わず唸るような読み応え。
でも誰もが美味しく頂ける、口当たりの良い物語ばかりではないかな…どちらかというと苦くて重い。禍々しいとさえ思うような一品も。

「魔王の帰還」、すごくよかった。なるほどこれはコミカライズしたくなるわ…私ならこの作品を一番最後にもっていくかもと思いながら読んでいたのですが。
…う~わ~、そういうこと!

全編通して見事でした。さすが本屋大賞第三位。濃厚で影のある作風が好きでした。いつか「イエスかノーか半分か」も読みたいな
短編がいくつか
2024年5月11日
入ってますが、どれもテンポよく面白くてあっという間に読み終わりました。個人的には「魔王の帰還」(だったかな?豪快なお姉さんが出てくる話です)が、すごく感動でした。
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小さいけれど、かけがえのない世界の欠片
2024年2月9日
一穂先生の作品の初見はBL小説『イエスかノーか半分か』です。初めて読んだ時「なんて文章力が高くて描写力のある人なんだろう」と思いましたが、一般文芸においてもそれは健在で、本作はより文学的で哲学的な印象を受けました。冒頭から少し読んだだけでも、主人公の生き方が匂い立ってきて、周囲に情景が創り出されていくような言葉の魔法にかけられます。直接的、間接的に伝える表現の引き出しを何種類も持っているところも凄い。会話のやり取りが特に面白くて、容赦がなく的確なツッコミにクスリと思わず笑ってしまいます。私のおススメは『魔王の帰還』と『愛を適量』。「こんな人いたらいいな」「こんな人いるよね」とうなずきながら、時々涙しながら読みました。すべての作品が良かったわけではなく、例えば『ネオンテトラ』は私自身不妊治療を経験している身ではありましたが、共感できるところはなく不快感が残りました。『花うた』もラストが印象的で綺麗にまとまっていますが、感情移入がしづらかったです。ただ、全体的には完成度の高い作品が多かったのではないかと思います。
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好みが分かれる作品
ネタバレ
2024年7月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作品内容の「ままならない、けれど愛しい」とは思えなかったです。明るく楽しい話ではないです。申し訳ないけれど、短編のどのお話にも登場人物にもハマれなかったです。
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作家名: 一穂ミチ
出版社: 講談社
雑誌: 講談社文庫