このレビューはネタバレを含みます▼
現代の我々からすれば、「道」と聞けばコンクリートでしっかりと平坦に整えられたものをイメージする人が多いといえますが、特に近代以前における道は凸凹が当然存在し、人や馬が通れるほどの幅であったところも多かったと想定できます。歴史的な考察を行うにあたり、かつて人々が道を歩く際に履いていた草履というものの存在に注目している点は、本書における1つのユニークなポイントだと思います。また時代によっては、広い道よりもむしろ狭い道をあえてつくっていたケースもあったということを知り、驚きました。