推しが現実世界にやってきて、社会生活に馴染んでいくまでの過程にリアリティがありました。心理描写が丁寧で、悪役以外はみんな良い人なのですが、後半のドラクル視点のストーリーは割とありがちというか、あまり意外性も無いのでちょっとダレてしまった印象はあります。「推しと現実に結ばれたら」というコンセプトにはワクワクしましたが、結局特殊能力をほとんど失って現実にやって来るだけなので、普通の恋愛と変わり映えがせず、物足りない感じがしました。例えば、裕貴のピンチに能力を発動させるとか…せっかくの設定なので、もう少し「あっ」と言わせるような意外な展開が欲しかったです。