試し読みをして、先が気になるので購入しましたが、結末が気になるので途中を読み飛ばしながら最後まで目を通しました。
葉室麟先生の小説は初めて読みましたが、もう、二度と読むことはないと思います。読む最中も読んだ後も少しも気分が上向かなかったからです。武家というもの、武士というもの、そして、これに類する事が過去に行なわれていたということを思うことさえ心身に非常な痛みを覚えるからです。
人間の愚かしさをこれでもかと見せつけられて、それでも唯の歴史小説だと割り切るのは、余りにも無理があります。
この様な小説を読む意義とは何なのでしょう?娯楽では在り得ません。
唯の作り話だと笑って済ませられる内容ではないからです。
まるで、自分が斬られたような痛みを覚えてしまう辛い物語でした。日本史が嫌いになってしまいそうです。