ネタバレ・感想あり悩める小説家のための怪異デートのレビュー

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苦手な人も怖いもの見たさで読める楽しさ
2025年7月6日
『良き隣人のための怪異指南』の続編です。前作も今作もタイトルから分かる通り、大前提として「ホラー要素」があります。ですが、こういう曖昧な事象に対する感性とか耐性とかって数値で測れるものじゃないのが厄介で…結局「人による」んですよね。怖いもの全般が苦手な私でも前作は大丈夫だった(というかギリギリ読めた)んですけど、他の読者さんは怖かった人の方が多かったみたいで「前作よりマイルドにした」と、あとがきで先生が仰ってました。

という訳で、前作よりもホラーとしては怖くないと思います。私の場合、(先生の作品の場合は、ですけど)ホラーといえど半分ミステリー感覚で読んでるので…「この怪異の原因は?」「正体は?」と、伏線やヒントを元に考えるのが面白くて、ホラー要素のマイルドさには気付きましたけど気にはならなかったです。怪異の謎も全然当たらなかったので、色々考えながら読んで充分楽しめました。

あとは内容と関係ないところで言うと、怪異に名前をつけようというシーンで、御影の壊滅的なネーミングセンスに唖然となり、友春のツッコミに全力で頷いてしまったのが面白かったです。こういう面白さはそのままに、ホラー要素は加減しつつ、シリーズ化してほしいなと思います。
安定の恐ろしBL
2024年12月19日
作者様の怖いお話大好きです。前作がめちゃ怖かったのでマイルドにしたと後書きで仰っていますが充分怖かったです。
でも絶対ハピエン!なのわかってるから大丈夫だった。古い手記のお話なんか背筋がゾクゾクしますね。『怖い』って本当に人間の想像力の賜物ですね!勇敢でラブラブな2人に幸あれ!
次巻もあるといーなー。
「良き隣人のための怪異指南」続編
ネタバレ
2024年11月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズくくりでないと続編を見落とすシーモアさんです。1冊ずつレビューできて、いいんですけど。
愛と信頼の続編。怖さは前作より減っちゃったけど、前半の取材旅行の話はそこそこ怖かった。鳥居を越える身長とか沼地跡とか、それはデイタラボッチかと?(表記に自信がないのでカタカナ。気になる方はググって)まぁ、そういう話ではないのですが。日常に迫るじりじり来る怖さが御影の小説のミソみたいなので、彼の小説を読んでる気分で読みました。小説家は、物書きには書きやすいキャラですよね。夢子の正体が分からなかったのは残念。夢子が大活躍する怖さマシマシの3作目を期待したいけど、無理かな?
前回よりマイルドホラー
ネタバレ
2024年11月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。スランプに陥った攻めと一緒に地方の怪談イベントに行くお話。会場の裏手に縁起が不思議な神社があり…とオカルトな導入にワクワク。直接的な怪異の描写はなく、人は何を怖いと思うのか、怖いホラー小説とはみたいな人間の恐怖心に関するエピソードだった。こういう人の恐怖心に作用するタイプのホラーも好き。もう一作はついにオンボロお化け屋敷を引っ越すお話。一作目に引き続き相手に遠慮したり本音を言えなかったりでちょっとすれ違うんだけど、受けは攻めの気持ちを信頼して解決するのが良かった。二人の関係が成長している。攻めが取材を受けた女性雑談に掲載されていた記事『こんな恋人にはご用心』を気にしていたのが可愛かった。
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作家名: 海野幸 / 街子マドカ
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: 新書館