ネタバレ・感想あり天才画家になりそこなった友へのレビュー

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空気感が美しい
2025年3月11日
苛烈な性格をした主人公の心理、情景や絵の描写に迫るものがあります。
文章力が高くて美しいと感じました。
冬の朝のような透明な空気感があります。
ふらっと画廊と海に行きたくなりました。
この作品は、じっくりタイプと言うか、事前に何も知らずに読んだ方が浸れると思うので内容には触れないでおきます。
あらすじを読んで気になったなら、読んで損は有りません。
エキセントリックなアーティストカップル
ネタバレ
2024年12月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 攻受両者とも(特に攻が)エキセントリックなアーティストで、その思い込みの激しさと自尊心に共感できれば、楽しく読めます。私も美大を目指して油彩を齧った経験があるので、予備校の雰囲気は多少分かるので共感できる部分もあった。美大に受かっても、本気で画家を目指す学生は少数派なのかも。攻は受がどんな理由があったにせよ、攻を裏切り画家になることを諦めて凡人になったことに失望し、恨んでいる。そんなことで復讐されても困ると言うのが凡人の意見だと思うけど、受も結局凡人じゃないので納得してしまう。(笑)
完成度が高い!
2025年8月5日
初作者様の作品ですが、商業作品第1号とは思えないほど完成度が高く、主人公の心理描写も丁寧でした。凄いです。ただ、個人的に主人公二人を好きになれなかったたので星一つマイナスにしました。
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途中まですごく良かった
2025年7月14日
って思う作品が多いのは、私の嗜好によるものが大きいと自覚があるのであまり当てにならないレビューだと思います。
個人的に画家とかダンサーとか音楽家とか表現を生業にするような人たちの話は好物で、モーツァルトのクズい感じとかゴッホの狂気だとかポルーニンの抑圧からの爆発みたいな、芸術家ならではの人となりの表現がそれらに近いものを感じて良かったです。
なので、とにかく尖ったままでいて欲しい!ってこういう作品に触れるたびに思うんですよね。
丸くなって他者と共存できちゃうようなマジョリティになって欲しくないというか。
種田山頭火だとか、尾崎放哉とか、ぶっ飛んだままの人間で最後まで生きて欲しい。って願望が。。
三島とか川端みたいなギョッとするようなドラマチックな展開を期待しちゃう人間なんですよ。。
違った才能を持つ2人。
ネタバレ
2025年4月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 家庭環境で、進みたい道をあきらめ、またもう一人は恩師の死で絵がかけなくなった。
友人でもあった2人。意図して再会をし、二人展をというところから、お互いの時間も動き、あるべき形へ。復讐と再生とそこに、恋も加わり、表題へとつながっていきます。それにしても、大がかりな復讐だな~と思います。
才能があればあるほど、わきたつものがないと怖いだろうとも思いますが。
自分にはない話の内容だったので、楽しめました。
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もう一度だけおまえの絵を見せてくれないか
2024年12月18日
この小説の表題が『天才画家になりそこなった友へ』となっているので、読む前から既に、その言葉を発しただろう益田麻人に対して先入観を持ってしまいます。
作者や担当者が工夫して選んだ題だろうと思うのですが、何故、読者が主人公達を見誤ってしまうような題を付けるのかといささか不信感が募ってしまって、小説の世界に入り込めません。レビューを書くために三度目に読み始めて挫折してしまいました。
新人作家の方ですが、現役の作家の方々に匹敵するぐらい文章力が優れていると思いました。
今作は、イラストレーターの笠井あゆみ先生が担当してくださったので、多くの人が手に取って読んでくれたのだと思っています。
けれども、やはり表題の件が尾を引いて、心から物語を楽しめない人が多かったのだろうと推察されます。レビューしている人の人数からも見て取れます。
次回作には、一番相応しい題を付けるようにして欲しいと思っています。
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作家名: 七緒夕日 / 笠井あゆみ
ジャンル: ライトノベル BL小説
雑誌: キャラ文庫