ヒストリカルハーレクインロマンスのようで予想以上によかったです。ヒーローのリフタンの言動がまさにHQのようで言葉足らずで荒々しく男らしく情熱的。吃音と容姿に不満がある公爵の父親から暴力と軟禁を長年にわたりされてきて自信がなく卑屈になってしまった主人公マクシー。彼女に対してリフタンを筆頭に迎えにきた騎士団やアナトール領内に入ってから誰もマクシーの吃音を指摘したり気にせず丁重に女主人として対応している姿がいい。騎士達が素っ気ない態度も今までの理不尽な公爵家に対してで彼女自身を侮ったりはない。人々の公正さや誠実さが表れている。竜やゴーレムなどファンタジーも含め中世ヨーロッパ題材にしている背景や衣装、城内の細部、人々についてメイド兵士や料理人、馬丁、商人などなど細やかに描かれていて読み応えがある。リフタンとマクシーの濃厚なシーンが長くて多いがかえって不安定なマクシーの気持ちが払拭されていいです。
こちらのコミカライズの絵も良かったがやはりラノベの方が細やかで読み応えがあってさらに満足度が高いです。
続きが楽しみです。