ネタバレ・感想ありあなたが帰るのを、ずっと待っている。~死者を視る聖女と結婚の約束~のレビュー

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悲しく余韻を残す
ネタバレ
2025年4月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ ハッピーエンドは望めない。ただひたすらに悲しい。3人それぞれが、やるせない思いを残している。どうして報われないのか、報われないからこその余韻。心に虚しさが残るが、それでもしっかりと完結させている作者の力量を感じる秀作。今までに無いタイプの作品。是非、こういう世界観もありと知ってほしい。
つら過ぎて読み返せない
ネタバレ
2025年4月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ あとがきで作者さんがふれているように、人を選ぶ内容です。ハッピーエンド至上主義や、決着がつかなければすっきりしない方には向かないかもしれません。
未読の方にひとつ注意。前知識なしでふれる作品というものも良いものです。「ネタバレのレビューは読まないで下さい」。

本編最後の「ラルフは生涯忘れなかった」に一瞬記憶が戻ったのかと思いましたが、これって「ラルフとしての生涯」って事ですよね。「ラルフ」も誰も思いを遂げる事ができなかった。
辛いですが心に残る作品で読んで良かった。
「叶わなかった願い」そういうのが好き
ネタバレ
2025年4月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ テレサは「ラルフ」には会えず、ラルフはテレサのもとに帰れなかった。セオドアは待ち続けるテレサを奪えはしなかった。3人の望み全て叶わないというエンディング。このどうにもならなさが美味しい!!!
妹と会わせてやれたらきっと仲良くなっただろうな、という訪れなかった未来が殊更に切ないです。

人を選ぶ内容ではありますが、戻らない記憶喪失、遣る瀬無いこと、願いが届かない絶望、後悔、叶わない片思いなどが好きなので大変楽しませていただきました。
そういう感じのお話ですが程よく嫉妬や独占欲が滲みつつもラルフとテレサの初々しさも感じる恋愛描写のおかげで物語が暗くなりすぎず読みやすいと思います!

一番要領よさそうなのに一番上手く立ち回れずに後悔する、そんな片思い男が好きなのでセオドアさんが推しです。
完全ハッピーエンドには出せない余韻が良い
2025年4月25日
なろうに掲載されていた中編に大幅加筆の上で、作者ファン待望の書籍化となった作品です。Web連載版も書籍版も構成がとてもきれいで、切なくて涙がこぼれるけれど美しくて心惹かれる珠玉の物語。シンデレラストーリーとか逆ハーレムとかの女にとって都合の良い夢を見せてくれる作品とは真逆ですが、私は一途な愛が溢れる作品世界に浸って余韻まで楽しむことが出来ました。ラノベだとなかなかお目にかかれないタイプかつしっかりしたクオリティの作品だと思います。
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