ネタバレ・感想あり恋を知ったオタク賢者の『捻くれ騎士様』攻略レシピ【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】のレビュー

(4.8) 5件
(5)
4件
(4)
1件
(3)
0件
(2)
0件
(1)
0件
二人とも前向きなのに、仄暗い
ネタバレ
2025年7月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ どちらも強くて賢くて愛情深くて周囲への貢献もできて
人として魅力的で慕われているという最強カップルのお話なので、一見すると表紙のような明るい色調の雰囲気を感じるのですが。作者様のあとがきや巻末SSに表れているように、二人の来し方や、いずれ来る最期を想像すると、なんとも言えない気持ちが湧いてきます。そのギャップがまた深みを感じさせてくれて良い。
いいね
0件
内容は文句無しに星5!でも高い…!
ネタバレ
2025年6月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読了後の満足感がここ百冊くらい読んだ中でトップクラス。ボリュームもあるし、ストーリーもキャラも魅力が詰まっていて本当に面白かったです。
ただ、やっぱり若干尻込みしてしまう価格設定だなとは思うので、手放しに買いですとは言いづらい…!
様子見したい方は同作者さんの『美貌の騎士様~』など読んでみるのもアリかなと。

以下は長くなりますが内容の感想です。

とにかく構成が素晴らしく上手いです。
軽快なテンポでキャッチーなのにしっかりと厚みのあるキャラクターと世界観で、一切のブレや破綻もなく、ミクロの出来事とマクロの起承転結のストーリー運び、設定の活かし方、伏線の張り方から回収まで本当にお見事でした。

特に描写する情報の取捨選択が秀逸で、
前提として"子供っぽく俗世を知らない明るい主人公(受け)"の一人称視点で進んでいくので、受けにとって詳しくない・必要ない情報は地の文では描かれません。
受けの語り+周囲の人々の言動にあるヒントを合わせることで構造が把握出来ていきます。

この情報の掴ませ方が本当に上手で、異世界ファンタジーあるあるな設定の説明羅列のストレスなく世界観を知れると同時に、叙述トリックのような形で"受けに隠された秘密"が立体的に彫り込まれていき、どんどん話に惹き込まれました。

また、上記ストーリー面だけでなく、主人公CPの恋路の描写も丁寧で非常に良かったです。

クズな生き方をしてきた攻めがポジティブでまっすぐな受けに絆され、人生に真剣に向き合うようになっていくという流れですが、全然へこたれずアタックし続ける受けは軽快で明るく可愛く、時折挟まれる攻め視点は少しほろ苦くて泥臭い。
爛漫な受けに対し、攻めは同作者さんの中で過去一人間くさいキャラクター性で魅力が詰まっていました。

※ちなみに攻めはあらすじ通りちゃんとハイスペックなクズで、理由はあれど『実は悪評だけで…』とかではなくやることやってます。

長々記載しましたが、本当に大満足な一作でした。
最高でした
ネタバレ
2025年5月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さん×価格が高い×新刊、ということで購入するかすごく迷ったんですが、元々極太本のためか試し読みがしっかりあり、且つレビュアーさんの好評もあって手を出してみました。

読み応えがたっぷりあって、終始楽しくて一気に読んでしまいました。
受→攻の片思いが大好きなのですが、直ぐに受のこと好きになる攻はあんまりすきじゃなかったのでそういう方向なのかソワソワしましたが、後半になるまでじっくり明確な攻からの好意が見れなかったところが個人的にツボでした!
2人の掛け合いが楽しかったです。
受が突拍子も無い考えと行動をするタイプなので、攻にグイグイ迫るところやあさっての方向に考えて行動するところなど刺激が多くて楽しかったです。
この先の2人も見てみたいと思ったので、続編が出たら嬉しいなと思いました。
1番最後のSSは悲しい部分の話だったので、個人的にちょっとマイナスです(読後が多幸感で終われなかった)
でもこの手のタイプの本って挿絵ないかと思ってたので、数枚あったのは嬉しい誤算でした!

作者さん、楽しい作品をありがとうございました!
最高でした!ボリューム満点買って損なし!
2025年5月9日
ほんっっっっとに最高でした!!!読みやすい文章、サクサク進む話、魅力的なキャラクター、しっかりと回収される伏線、どれをとってもクオリティが高く、長いお話をずっと飽きずに面白く読めました!!!
恋を知らない天真爛漫な受けが嫌味なく可愛くて応援したくなりましたし、イケイケな攻めとのやりとりにもキュンキュンしました。話の展開も様々で面白かったですし、2人がくっつくまでにしっかりとした順序があったのがとても好きです。めちゃくちゃ楽しめるので買って読んで損なし!!
一生懸命な受けが良い
ネタバレ
2025年6月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。魔術の天才で若くして賢者になった受けと平民から騎士団の副団長にまで上り詰めた攻め。今国は深淵(アビス)から湧き上がる瘴気が原因で定期的に起こるスタンピードをどうにかすべく調査している。その中で受けが攻めに命を救われてコロンと初恋に落ちる。そしてあの手この手を使って攻めに近づこうと頑張る賢者受け。#才能の無駄遣いタグが付くような魔法の使い方が面白かった。そんな無邪気な天才受けを見守る大人達の多いこと。元気に生きているだけで嬉しいと慈愛を感じる大人達の様子になにか不穏な過去を感じたり。そして真相を知ると切ない。彼らの優しさが温かい。攻めは深淵を攻略するために使えるものは何でも使って貴族に取り入ったりしてのし上がってきた人で、純粋培養な受けと出会っていろんな後悔や苦しみを感じたりしている姿も印象的だった。今までの行いとは違う本物の気持ちをどうやったら伝えられるのかと言葉を探す攻めの姿が良い。あと人間の中にも古代エルフの末裔だと言われる種族や身体が大きな種族とかいろんな種族がいるっぽい世界観も楽しげだった。
レビューをシェアしよう!
作家名: 珈琲きの子 / 羽純ハナ
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: MUGENUP