ネタバレ・感想あり義弟 壊れるほどに愛されてのレビュー

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面白かったです!
ネタバレ
2025年10月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 抑制された静かな筆致で描かれているのに、登場人物の内面の感情の深さがひしひしと伝わってくる作品でした。台詞よりも独白や描写が中心だからこそ、交わされる言葉一つ一つが心に残りました。特に春陽の台詞は、言葉選びが本当に絶妙で、読んでいるこちらの胸がキュッとなります。
また、正直、「高尾が百合を諦める展開」や「百合が春陽を遠ざけるきっかけになった過去のエピソードを思い出す展開」が少しあっさりしていたように感じられたので、もう少し丁寧に描かれていたらな、とは思いました。一巻にまとめる難しさは理解できますが、できれば長編で二人の関係性や、二人の周りを取り巻く環境の変化をもっと長く追いかけてみたかったなぁという気持ちです。
とはいえ、満足度は非常に高かったです。シリアスな描写も、愛されていると感じさせる描写も、どちらもしっかりと堪能できました。
一番衝撃的だったのはエピローグの春陽の独白ですね。あの静かな流れの後に、思わず鳥肌が立ち、ゾクゾクするような背徳感に思わず笑みがこぼれてしまいました。
あとがきに「今回は『ギリアウト』を自覚した上で書きました。私は楽しかったから、読者の皆様にも楽しんでいただけたら嬉しいです。一緒に泥沼に沈みましょう」とありましたが、その熱量が伝わってきて、本当にとても楽しく読めました!
この作者様の他の作品もぜひ読んでみたいです。
あと、挿絵の美しさも、作品の雰囲気を深めていて素敵でした!
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ん〜面白かったのは前半までだったかな〜
ネタバレ
2025年6月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 資産家の義理の姉弟のヤンデレ執着監 禁いいぞ、いいぞ〜。平凡姉と完璧弟、祖母の凄まじい女性権力者ぶりと何も言えない父親と後妻。こうして書くと昭和の大映ドラマや昼ドラぽい様式美だな。…となるのは前半。アッサリ過去の思いが蘇り、アッサリ両思いで、日なたにでて生涯を共にするために正々堂々両親に報告とか。もう興味薄れた…。壊れてないやね。変に弟とあいまいな距離だけおいていい子ぶるヒロインになんか違和感あって、付き合い始めの同僚の扱いもなんか軽んじられててやだな〜と思ってたら、予想通りつまらない話になってきたっぽい…。勇太は親の事情からくる自分の生まれを隠したいから釣り合うぐらいの平凡なヒロインを選んだんだとか、わざわざ卑小な男性のようなキャラ付けにしなくてもいいじゃん。自分ではどうすることもできない家族や生まれからくる後ろめたさを自分たちの複雑なものと比較や対比するため?そんなことまで考えられてはいないか〜とかモヤっとしてなんかな〜と気がそれたところで。
ぶっちゃけこんなの優秀だけど血が繋がらない弟と正統な血筋のヒロインがくっついたほうが後継者争いもなくて会社的にも大団円なんだよな、政略結婚でそういうのもあるくらいなんだし、と最初から思って読んでたからな…。
イラストはアッサリきれいでちょうど良い。
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