ネタバレ・感想あり纏足探偵 天使は右肩で躍るのレビュー

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右肩の天使は微笑んでくれたでしょうか?
ネタバレ
2026年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 集英社e文庫は、大抵、表紙が購入代金に含まれていません。
拡大して表紙絵を堪能しようと思ってもできません。
今作の表紙絵は拡大して見たいと思うような魅力のある絵ではなかったので、幸いでした。
中華国の物語は血沸き肉躍るものが多いようです。
血も涙もない非情な物語も多々あります。
宦官や纏足などはその一端ともいえるものです。
布で巻かれて靴を履いて隠されていてもその異様さが判るのに、写真で目にする足の形状は余りにも無残で人間の足というよりも偶蹄目などの動物のようです。
終生痛みに耐えて生きなければならなかった女性たちの苦しみと悲しみは如何ばかりかと思います。
さて、今作の主人公の趙月華(ちょうげっか)は纏足を施された身分の高い娘です。
日本でも貴族の娘は家から外に出ることはできなかったようですが、肉体的に出れない状況を強いられていた娘たちが中国にはいたということです。
月華は生まれながらに聡明だったようですが、外の世界を見ることはできなくても、それを補って余りある洞察力に恵まれていました。
瑠瑠(ルル)は、月華の眼となり足となることで、様々な人に出会い自分の住む街に馴染んでいきます。
瑠瑠は、月華に操られるようにしてあちこちに出かけていくのですが、ただの操り人形では月華の手足とはなれません。
自分自身の頭で考えて行動しないと危険な目にも遭いますし、物事を満足のいく状況に持っていけません。
つまり月華は、初めて会った時に瑠瑠の頭の良さに気付いたので、瑠瑠を使って探らせることにしたのでしょう。
身体の継続的な痛みが月華の頭脳と容貌を損なわなかったのは奇蹟とも言えます。
何故なら、肉体の状態は顔に如実に表れるからです。
歴史的な探偵物語は読んでいて辛過ぎるので、次作は、明るい話が読んでみたいものです。
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