紙版書籍もリリースされるとの事でしたので、
電子と共に特典のアクスタ付きも購入したのですが、凄く分厚いです…w
(電子より紙の書籍の発売が早かったので…)
この迫力は某京極先生書籍に肉薄する…しかも二段組でなので、
作者さまはもとよりイラストレーターの先生、
そして何よりレーベルさんの心意気を感じました。
初読は投稿サイトに投稿された時でした。賞を受賞されての書籍化から、
今回の完全版のご出版まで追いかけることができて読者冥利に尽きます。
元々ごいち先生は文章の美しさ、描写の繊細さ…風景や文化風俗、
情景や小物描き出しの見事さ、官能表現の多彩さ
…時としてその容赦のなさ(物語の展開も含めて)に定評があると思っているのですが、
それはBLと呼ばれるものよりも耽美の世界に親和することもあり、
現代における商業展開には苦慮される事も多そうだなと愚考致します。
このお話の受ちゃんもつらい目に遭う展開があり、
そこが賛否の分かれるところだというのも見て参りましたが、
尊厳の破壊からの再生という世界はやはりそうした表現から
切り離せないものと個人的に考えています。
同好の士がこの物語に巡り逢えることを切に願ってやみません。
一時の気まぐれ?から始まった肉体を主目的とした関係が、
やがてかけがえのないものとお互いに気づいていき、
自分の人生に欠けていたピースがあった事にも気づいていなかった攻さまと
元々奪われてばかりだった受ちゃんがお互い人生においてなくてはならない伴侶へと
育っていくのをこうして一冊にまとまって読む事ができて感無量です。
作者さまのXのポストによると色々と気になるキャラたちのその後?なども
そのうち読めそうで楽しみです。
個人的にはII部の亡国の王子様と帝国皇太子どのの
何がどうしてそうなったかというところを
微に入り細に入りうかがってみたいところです(笑)