ネタバレ・感想ありショートケーキの苺にはさわらないでのレビュー

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愛ってなんだ
ネタバレ
2025年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 愛とは。愛するものを失ってしまうかもしれない。それを回避するために取った行動が他者から見たら愚かな行為であったり、社会的に許されない事であったり。そもそも人の感情や思いは立ち位置で大きく捉え方が変わるものですから。なので、当事者にしかわからない事が多いものなのですよね。
輝は自分がこれからどんな人生を送るのかを理解して、その未来を現実にするために、生きるという真面目で理性的なオトコノコだと思うのです。だから、突然に自分のものになったドールに対して一歩ずつ近づいていこうとする姿勢がとても素敵だと思いました。そして、シンはとても大切でどうにもできない輝の全てとも言える存在なのです。シンというドールマイスターの名前も、ドールの名前もちょっと推測すべきことがありますが…。罪のありかはどこなんでしょうか。正義は社会と個人では異なっています。その狭間で悩み苦しむ輝。同級生の気持ちもよくわかる。けれども彼は心優しい男で。友人を大切に思っているからこそ、の行動をしてくれました。
愛のもとに行われる行為は全てが心和むものではないって。わかりきっていますが。注がれすぎたら溢れてしまう。そういうものなんですよね。
リョウが結婚するという件があってちょっと安心しました。形にこだわる訳ではないのですが、リョウのような人こそ、形がいるんだと思うからなのです。
凪良作品は毎回楽しい描写の中にも胸の真ん中を突き刺すような事柄があって。すぐに先を読まなくてはいけないといつも思うのです。大好き。
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愛、優しさ、強さ
2025年10月14日
新装版にて初めて拝読。出会いのところから、ずっーと涙をこらえて深呼吸しながらでも一気に読みました。悲しい苦しいだけではなく、ほとんど素敵だと感動する涙です。でも、ヲタク?同志のエピが面白くて声出して笑うところも沢山ありました!(私が弱メンタルだったからなのかもです。)または10年前でなく〝今〟読めたから愛しく感じ、受け止めれたのかも。展開がまたすごくて、映画のよう…いや、小説だから感動大きいのでしょうか。ファンタジーが苦手なら難しいかも?私は何度も読み返したくなります。作者様は人の弱さ、情、愛、優しさ、忍耐、存在価値を軽視されないという信頼のある作家様ですので、素敵な表紙を見て惹かれたなら読むことおすすめしたいです。一応記しますがドロドロエロはないですが一度見れました。メガネの方が攻め、美人な方が受け。
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じんわりと泣ける素敵なお話です
ネタバレ
2025年10月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者のファンですがこの本は未読のまま数年。何故かと言うとレビューに賛否両論があり読後が不安だったので先延ばしにしてました。新装版になったこの機会に拝読!結果、とても良かった!汚れなき愛情の尊さにじわじわと心が温かくなりました。賛否分かれた結末は、私は究極のハッピーエンドだと思います。『両親が気の毒、可哀想』とのご意見も(新装版前に)ありましたが、その感想ももちろん理解できるけど、それでもやはり自分の人生は自分のものです。どんな形の幸せを選択するのかは自分が決断する事。でも、もしできる事ならこの先、南里には両親が元気なうちに連絡をしてあげて欲しいです。絶対に、間違いなく、喜んでくれるから。
広い宇宙のどこかで2人が笑って過ごしている様な気がします。南里、シン、幸せでいてね!
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せつなくてよかったけど
ネタバレ
2025年10月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 近未来のお話です。
持ち主の金策のために風俗に売られかけていたセクサロイドに大学生が同情。
本当は新品セクサロイド購入のために貯めていたお金をはたいて彼を救う。
そこで牧歌的な2人の生活が始まるんですが、ひっそり2人だけで幸せに生きていくのが望みだったのに戦争という世の中の情勢がそれを許さなくなる。
そこからがもう怒濤の展開。
最後はまあこれが最善なんだろうなという形で収まりハピエン。
途中バドエンなのかとビクビクしながら読んでたのでそれはよかった。
ただ、途中ちらちらと違和感が頭をよぎり。
作者さんがSF作家でないのは分かってるんですが、それでもなんか未来のお話にしては古いよね?
今でさえほとんどモバイルでの電子決済なのに2040年代に現金?銀行カード?友だち同士のお金のやりとりに銀行振り込み?
それと万が一日本が戦争状態になれば、いくら始まりでもこんな呑気なはずないと思うんですよ。
あのコロナ最盛期くらいの息の詰まるような緊迫した状態になるのでは?とあれを経験したら思ってしまう。
ウクライナやガザの状態も見てるから余計です。
でもあとがきで10年前の作品だと知って納得。
仕方のないことですけど、未来を描くっていうのはけっこう博打だなと思いました。
たった10年でも以前には予測できなかったことが起きてしまいますしね。
それとあと、アンドロイドの設定がかなり無理があるなと。
食事はするのに排泄しないってどうやって体内に入れた食物を処理してるのか?
あとアンドロイドを無理矢理取り上げられて自死した人間がいますが、それってロボット三原則に反してますし、SF的にはそういう危険性を含んだアンドロイドは作ってはいけないでしょと思う。
そして一体300万円以上するのに戦闘員として国家に供出させられるの理不尽すぎませんか?
対価を支払うという描写はなかったしなあ。
太平洋戦争中に鉄製品を供出させられたのとはレベルが違うでしょ。
ということでBL部分は切なくて良かったですけど設定部分で☆1こ減ってます。
作者さんのファンなのでちょっと甘めです。
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作家名: 凪良ゆう / 丸山ハシシ
ジャンル: ライトノベル BL小説
雑誌: キャラ文庫