このレビューはネタバレを含みます▼
東京で美術系の私立高校の教師をしている受け。受け持つ生徒達と昔の自分を重ねたりしながら、心の傷になっている過去の出来事を追憶していくお話。東北の田舎の美術部だった受けが美術の先生に恋をして憧れて、同じ道を志すまでの過去と現在が行き来する構成。受けがどう自責しようと結局10年後も尾を引く心の傷になっていたのだから大人である先生がギルティ。途中から先生の扱い方次第で納得感が変わってくるな、しっかり筋通してくれよと思いながら読み進める。受けの母親がかなり頑張ってて好き。片親で田舎住まいの環境でかなりベストを尽くしている。そんな母親に「報いなければ」となる先生で不幸中の幸い。教職も辞してケジメを付けて後悔している攻めだったのでまあ後は大人の二人が好きなようにどうぞと思えた。教師が生徒に手を出した時点で好感度マイナススタートで応援しにくいのでやっぱり商業では断られた話らしい。今はなきビープリの新人賞の受賞作で10年以上前に書いたものがここのレーベルでならOKと書籍化したらしい。