山本直樹先生ご自身セレクトのベストワークス、3巻目です。もちろん他2冊も持ってます。フラグメンツは発売当時に紙で買っています。
二次元萌えじゃない、実体験に密接するような生々しさは、四半世紀経っても変わらなく感じます。
「この町にはあまり行くところがない」を初めて読んだ時、あまりのエロさに背後を確認しました。たしか田舎の喫茶店の置き雑誌で、ビッグスピリッツだったんですね。あとがきを見たら1997年!バブル崩壊後で世紀末、いまウィキったら流行語大賞が失楽園で今年の漢字が「倒」でした。なんか謂れのない閉塞感と、息を詰め過ぎて何もかもがどーでもいーわーって投げ出したくなるような空気を、この作品集を読むとじわじわと思い出されます。
作品自体は読み応えありまくりで何度読んでもやっぱ面白い!その上、一作品毎に書かれた解説もすごくすごく興味深いです。オマージュとかどっから引っ張ってきたとかいちいちおもしろい。
作品はR指定なのでエロとグロがそれなりにあります。
グロはあんまり得意じゃないのですが、エロはため息が出るほどです。手の差し入れ場所とか角度とかだけでもリアルです。