なまじ大学だの科学者だのクローンだのといった科学的要素を大きな土台の一つに据えたせいで、その方面の設定のガバが気になって物語に集中できなかった感が強い。
最大の疑問点というか矛盾点が、女王決定戦という物語の根幹にあるものだからなおさらだった。
具体的には、異星人間で子供は作れないだろとか(主人公の母親は卵生の記述があるため、両親は例えるなら犬とトカゲ以上に種類が離れとる)、雌雄の性別区分ではない様な知的種族や、人の形をしていない知的種族はどうするのか(参加資格なしか?)とか、そもそも異星生物が地球生物と同一の遺伝子を持っている可能性なんてないんじゃないかとか、超長命種が優勝したら死ぬまで加護を受け続けられるのかとか、気になりだしたらこのシステムが成立するわけないレベルの矛盾点てんこ盛り。他にもいろいろと突っ込みどころは多い。
また、ヒロインが無意味に長期間素っ裸だったのもげんなりした。なんで仮想空間とは言え雪山っぽい環境下で裸?なんでポッドから出た後永遠に羽織るもの渡さない?ただ裸の女の子描きたいだけか?って感じてしまった。
物語自体は面白く、先の展開も気になる。ただそれ以上に上記のようなガバや突っ込みどころが気になってしまった。
クーポンとか利用できるタイミングで次巻以降購入予定。
(追記)2巻購入。相変わらず突っ込みどころは追加投入されまくっているものの、そのガバを物語の面白さでねじ伏せ始めている感じ。よくよく考えればおかしい設定だらけだが、よくよく考えなければかなり面白く、話の先も気になる良作。