ストーリーの展開や舞台設定など、気になる点が多すぎて残念な作品でした。
まず主人公のキャラ設定から。
恋愛ご無沙汰、男に間違われるくらい女子力低いキャラと最初に言っているのに、ストーリーが進むと美少女扱いを受けていて、違和感がすごかったです。
そして今日出会ったばかりの男にエロいことされても平気そうで、その男に提案されて金のために恋人になる所からストーリーが展開していきます。
いくらお金に困っていたとはいえ、普通そんな提案に乗るかな?と、序盤からストーリー進行に無理矢理感を感じました。
エロいことされる前も「俺目当てじゃないと普通落し物なんて届けないでしょ」的なことを言われてましたが、いや、そんなことはないんじゃ…。
名刺まで渡してくれた良い人だと思ったから届けてあげた、ハイ終了。でなんの問題もないと思います。
世の中の女性は、好みの男相手じゃないと落し物も届けてあげないの?と思えてしまい、作者さんの考え方からして理解ができず、この作品を楽しむことができませんでした。
漫画だから何でもアリという考え方ではなく、会話のやり取りは最低限、リアルな男女はこんなやり取りするかな?ということをしっかり考えた上で漫画を描いてほしいと思ってしまいました。
あと、女装男子のお店が舞台なことも、初恋の幼なじみ設定も、どちらも中途半端な印象を受けました。
とくに舞台は、女装バーである必要が本当にあったのかな…?と疑問でした。
幼なじみ設定がある分、別に女装バーである必要性が感じられなかったです。お相手の彼には最初からバレていますから、性別隠すドキドキも特になかったですし…。
幼なじみ設定の方も、大事な話のように描かれていたものの、本当に必要だった?と思いました。
というのも、主人公は金に釣られた時点でちなつに身体を許してますよね。なのに、後から初恋の人だから恋人になったのに…みたいな話を出されても…。
最初に金に目がくらんで恋人関係を承諾したくせに、設定がブレブレ過ぎます。
それと、記憶が曖昧なくらい小さい頃の初恋話を、互いに持ち出して駆け引きすること自体、覚えてるのも、未だに好きなのも、ちょっと怖い…。
女装男子とのハラハラドキドキか、幼なじみとの甘く切ない恋か、どちらかに絞ってほしかったです。
詰め込んで面白くできるほどの力量をこの作者さんから感じられなかったです。