ネタバレ・感想あり万物は原子より成るということをのレビュー

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忘れられなかった作品
ネタバレ
2024年12月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小学館クーポンで絶対に購入しようと思っていた秋里和国先生の作品ひとつ目。馬術選手の氷川秋夜とフランスのオリンピック選手シュヴァリエのお話。大昔に何度も読んでいた時は気にならなかったけど、今読み返すと自分から一歩を踏み出さない秋夜にひとこと言いたくなってしまうのは年がもたらす悪い面か。時代背景や過去のことから、なかなか切ない展開です。けれどもその二人より鮮明に覚えていたのが、高校生時代の同級生樋山と秋夜のエピソード。おまえの全てを見たいからと、万物を構成する原子ごと見ようとした瞳と立ち去る背中が忘れられなかった。昔の作品もこうして気軽に読み返せる電子書籍に感謝です。
個人的に原点になっている1冊
2022年5月2日
秋里和国さんのBL漫画、(少女漫画のカテゴリに入っているけどBLだと思ってます)馬術でオリンピックを目指すシュウヤとジャン・ポールの話。本作は何十年も前に紙で持っていて、大好きで何回も何回も読み返して、好きな台詞など書き留めておいたりしてました。最近、他のBL作品をシーモアで読んでいて、3回出会って運命を感じたという台詞に戦慄を覚え、それ何かで読んだ…なんだ…?水平リーベ!「万物は原子よりなるということを」だ!思い出した時は震えた。そしてシーモアで検索したらあったので、購入してまた何度も何度も読み返してしまった。何十年も前に読んだので古い作品ではあるけども、私のBL原点作品であり、今読み返しても心に沁み入って胸がいっぱいになる。「君に初めて会った時 この広い世界でもうあと2回君と出会ったなら 僕は君を離すまいと思った」「人は一生に何度思うんだろうね 自然の大きさの中で自分という人間がちっぽけなものであるってことをさ 神様は僕の悩みなんか一笑にふしてしまうに違いないんだ」「僅かなことが我々を慰めるのは 僅かなことが我々を悩ますからである」など、心に残るモノローグが多いのも好き。好きな場面も多すぎる。キスシーンを見られて直立不動とか、泣きながらの障害とか、ヒヤマとの過去とか。今、また本作を読み返せて、とても嬉しい。全く色褪せていないことに感動。
ストーリーが良いです。オススメ作品!!!
ネタバレ
2021年6月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1冊丸ごと表題作。188ページ。2017年11月他サイトで購入。エロはサラッと、ストーリー重視。シーモアさんではジャンルが少女漫画になっていますが、1993年に発行された内容はBLです(BLという言葉が出始めた微妙な時期ですかね…)。ふと思い出して久々に読み返してみて、やはりとても素敵な作品だったのでシーモアさんでもレビュー。まずタイトルがね、凄くいいんですよ!内容ととてもマッチしていて素敵なんです。タイトルと言う意味では、冒頭の樋山の存在感が凄かった!樋山と秋夜のBLもパラレルワールドのアナザーストーリーとして読んでみたい!と思いました。

父親との関係、姉との関係、そして運命的な出会いをしてしまったフランス人の恋人(ジャン・ポール)との関係……エピソードてんこ盛りでとても面白かったです。その他にもジャン・ポールの元恋人などなど、無駄な登場人物がいないのが素晴らしい!どの登場人物にも意味が有り、物語があるのが凄く良いな…と感じました。 そして主人公.秋夜の語り口調のモノローグ(作者さんが言う所のネーム)が心地良い! あとがきで、ネームが多いのを気になされているようでしたが(小説にするつもりだったんですね!)、品のある絵柄と、秋夜の気持ち(モノローグ)が、とてもマッチしていて良かったです。

最初、人間の顔もちょっと馬面?縦長?なのが気になりましたが、私は読んでいるうちに気にならなくなりました。古い作品なので、サンプルを読んで見て絵柄が大丈夫そうなら是非! 古い作品ですが、それ程古さは感じないかな?オススメ作品です!
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作家名: 秋里和国
ジャンル: 少女マンガ 恋愛
出版社: 小学館