大人の為の昔話ですかねぇ。後半は泣かされたと思えばそのまま吹き出すはめになりやられました(笑)面白かったです。
孤独同士の 山の祟り神 しい様 × 鬼と人間のハーフの椿丸 、瘴気により動植物も無い二人きりの山での生活で、慈しみ労わりかけがえのない存在に。椿丸の幼少期から青年期まで成長に合わせた関わりは、作者さんらしい見所が面白く、二人の絆が強くなる丁寧な過程に引き込まれました。
しい様が理性より愛情を優先して育てる姿がコミカルで、純真無垢にしい様を慕う椿丸が成長し発情に戸惑う展開も楽しい。成長した椿丸が逞しい肉体にあどけなさが残る顔のアンバランスさも魅力的。
しい様の根がMVPです(笑)万能で艶かしい根の存在が無ければ、あの妖艶な世界観にはならないと思うので。多機能で素晴らしかった〜!
再び愚かな人間に追い詰められても人間に恨み言もないしい様の危機的な悲しい展開からの…まさかのエロコメ化(笑)涙を返せ〜な展開に参りました。人間のせいで長年孤独に耐えたしい様から憂いが消え、動植物に囲まれた幸せそうな二人の笑顔が最高のラストでした。読んで良かったです。