おっかねえ。後味悪い。エグい。の三拍子。サド侯爵は投獄後もこんなのを書いていたらしいと聞いて震えた(笑)。現代と違い、近代文学は基本的にフィクションが存在せず自伝的要素が多いそうで、これが実話だとしたら恐ろしい時代だな、と戦慄しました。
しかし、それにしてももどかしい。オル何とか貴族以外の登場人物が悪手ばかり打って読者をヤキモキさせるのは、いつの時代も変わらぬ手法なのかなあ。誰かに愚行をさせないと描けないストーリーなら、描かなくても良いのでは、と私は思う。けど、サド侯爵は違うんだろうな。サド侯爵と同時代に生まれてたら、インモラルよりも展開の手法についてクソミソ批判したかった。
漫画は迫力のある場面を描くのがうまい作家さんだと思います。ヘルマンがナイフを突き立てる場面や睨むところはドキッとした。
でも、貴族様が生理的にキモすぎて、2巻は読めない。これは漫画ではなく、原作そのものの罪。