ネタバレ・感想あり学校のこどものレビュー

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上下巻
ネタバレ
2024年9月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 上下巻で綺麗にまとまっていました。
罪深い学生ものってなぜかとても心惹かれます。こちらは綺麗に終わっていて、心が落ち着きました。あの雰囲気もピッタリハマっていました。
ドキドキする様な秘密の共有
2023年3月4日
若干キャラの見分けが付きにくいのが気になったけど、ストーリー展開も面白い素敵な作品だと思う。
「罪」?…もし彼が不幸で終わったなら、そうなるのかもしれない。
でも、結果的には、彼は沢山の「ママ」達に無償の愛を貰ったラッキーな子供だったんじゃないかと思う。
ママ達は協力して、一人の可哀想な子供を救い、ちゃんと一人で生きられる所まで育て上げた。
愛情を沢山与えられた彼は、きっと優しい素敵な大人になれたんじゃないかな?…と思う。
どえれぇ物語だった
2022年9月1日
何と言うべきか言葉が思い浮かばない。私は、とりあえず転校生を除く女生徒たち全員に恐怖を感じた。時代背景や家庭環境もあるとは思う。けれど、彼女たちは奇妙な程従順で個性がない。まるで『外部生』という集団でひとつの個をなす微生物のドームのようで、そこがまず怖かった。それから、散々おままごとをしていたのに『罪』になった瞬間、あっさり『彼』を切り離した点もビビり倒した。私にとっては、良くも悪くも心臓にグッサリくるホラー漫画。不快感はないし、間違いなく傑作だけれど、人間の業と『集団性』という恐怖が全体的に染み渡ったホラーだと思う。
秘密をみつけたその先に
2022年8月31日
女子の群れを束ねるのは、あやふやだけど噂話と秘密は不可欠なのでしょう。そこに救いもあるにはあるし。内容の割には、どろっとしてなくて良かったです。
こどもの秘密、秘密のこども
2022年8月15日
上下巻それぞれ約200ページ。
「こどもは秘密をかかえてる」というモノローグで始まる、イギリス風の女学院が舞台の群像劇。
少女達の団結の軛として旧女子寮の一部屋で育てられている少年という「秘密」を軸に、各話主役が交代する形で話が進行します。主役は主に少女ですが、教師と少年自身が主役の話もあり、それぞれに良かったです。「罪」も絡めて描かれたのも好み。
作中では、7年間の「秘密」の最初と最後の1年が描かれます。長くしようと思えば間の年を描くことでかなり長くもできた作品だと思いますが、あえてそれをしなかった潔さや良し。
息をひそめた感じはありますが、重苦しさは少なめ、終盤に出来過ぎ感はあるものの、閉じた扉が開いた時のさわやかさがあって悪くなかったです。そして庭師が良かった。少しおまけの星5つ。

こどもは秘密をかかえてる……「秘密」は学院というこどもだけの閉じた世界に「楽園」をもたらしたけれど、こどもは必ず成長するもの。危ういバランスの束の間の「楽園」という構図が魅力的でした。
まあ実際のところ、あんな風に人一人を隠し続けることは不可能だろうとは思いますが、重要なのは、女学院内に「秘密」が存在したという点だと思います。ロマン。
そして、クラシカルな制服デザインがとても好みです。
ふつうに誘拐・監 禁事件
ネタバレ
2024年2月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 至る所に結構なホラーみを感じました。可愛らしい絵柄と雰囲気に油断してたというか、ノーガードだったのが効いてます。
お嬢様学校の生徒が、街で虐 待されてる少年を拾ってきて旧校舎に監 禁して飼う話。私がママよ〜ってのを仲間内でやってて、秘密の共有をする事で結束を強めるという歪んだおままごとが繰り広げられます。
しかも数年で卒業していくママ達。下級生に代々受け継がれる罪…もとい学校の子供は、7年間もの監 禁を得ていつしか青年に成長し…というスキャンダラスな展開でした。群れる事で罪の意識を薄める心理はどこにでもある物で、身近な共感が怖かった。
あとはハッピーエンドを額面通りに捉えられず…。まさかオッサンなってから戻って来るなんて。新たな罪の予感というその後の妄想が、ホラーな方向に捗っちゃいました。幼少期の環境って人格形成に多大な影響を与える筈ですから。どんな成長を遂げたとか一切ないのがこれまたもう…。余計なエピが無くシンプルなのが逆に良かったです。
不適切ワードエラー、ザルの目細か過ぎませんか?
爆速感はあったけど良かった
2023年3月4日
試し読み増量から気になってとうとう購入
読んでる私も秘密に魅了されてく
それぞれの微妙な心の隙間とリンクさせる秘密と優越感なのかな
うまくいき過ぎな所が爆速感あるように思えるけど、おもしろかった
きっと、まどろっこしい物語が続いたら面白味が半減するのかな、と思われるからこのテンポが良かったのかも。
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作家名: 下待迎子
出版社: 徳間書店