フォロー様のおすすめで、小学館クーポンで半額になるなら、と思って読んだら、宝塚沼に堕ちた自分には分かりみが深かった。ジャンルが同人誌、舞台、占い、マッサージ、フィギュアスケートと、幅広くフォローしてあって、それぞれの沼堕ちした理由やそれが張合いになっている理由が描かれ、共感しました。中でもフィギュアスケート沼堕ちした大阪のおばちゃんの選手の特別な瞬間を分けてもらい、自分が稼いだお金を自分の心を震わせてくれるものに遣うのが幸せ、と断言する姿に元気ももらい、いい作品だわぁとジーン☆
が、最後のゲスト寄稿作品の原田楽先生の「浪費BAR」の画面と文字数(コマの外側にある注釈がめっちゃ面白い)の圧が他頁の倍以上あり、沼堕ちした各ジャンルの嬢がバーに集って語り突っ込み合うというスタイルが斬新なだけでなく、推しに貢ぐお金は実質タダ論(耳が痛い)へのぶった斬りなど沼堕ちした女の心をグリグリしてて、その一方で案外沼堕ちした女も互いに傷を舐め合っているだけであることを自覚してる描写が沼堕ち経験者の自分には一番刺さり、1冊としての満足度が、グッと上がりました。本のコンセプトからすると、メタ批評になってないかヒヤヒヤしながら。
あまりに絵と風刺的描写が、BL作家のはらだ先生を思わせたので、ググってみたら、はらだ先生が一般紙で描くときの別名義であることが判明し、超納得!
表紙込み9頁、原稿としては8頁でこの内容、深み。さすがはらだ先生だなぁと気持ち的には最後の8頁にほとんど持ってかれました。はらだ先生のサブカルへの造詣の深さがあったからこその作品とお見受けし、BL以外の作品もっと読んでみたい気がしました。
レビュー書こうと思ったきっかけがはらだ先生だったので、半分くらいはらだ先生のことになってしまいました。後で見直し予定です。お許しを。総163頁