ある夜パンツが舞い降りた。フラれて凹む男の頭に… 世話焼きが過ぎて重いウザ/イと言われるタイプの伊瀬×きっと物分かりが良すぎて物足りないと言われるタイプの紳士 菱本。年齢・仕事・恋愛対象の違いから普段 お互いの視界にはいない2人。恋人に裏切られてきた(というかダメンズウォーカー?)伊瀬は「安らぎと信頼」を。「個」を尊重する大人の男女関係を築いてきた菱本は「一緒に分かち合える関係」を。触れ合う事で自分が求めてきたものに気付かされる。「違い」があるからこそ自分に無いものに惹かれるし、不完全さに魅力を感じる。家事の得手・不得手の微笑ましい補完もあるけれど、本質的な部分の「愛したい」と「愛されたい」の補完がピッタリな2人。「落ちた恋が君でよかった」… ミドルの涙は沁みるのです。回り道をしたけれど出逢えて良かったね、と思える2人でした😊 読み終えて印象に残るのは三つ揃いのスーツ姿、佇まいの美しさ、スマートながら雄みアリのギャップ、指先から漏れ出る色気など菱本の事ばかりで、相手はどんな人物だったかな… と、顔も名前も朧気で「家事好き」という事しか印象に残らない伊瀬。薄顔だけど儚げでもないし美形でもなく、特段 魅力的な所がある訳でもなくて兎に角 普通なのです。初対面で菱本がうっすらと一目惚れしたと思われますが、その際の伊瀬にノンケの胸をザワつかせる表情の一つでもあれば、まあ 納得も出来るのですが そこもサラッと過ぎてしまい…「すとっ」と、菱本に片膝をつかせた伊瀬の魅力の片鱗をチラリとでも見せて納得させて欲しかったな。同性に惹かれる戸惑いなどを絡めて菱本の心の動きをもう少し分かる様に描いてくれたら、後日 家に招いた時の気持ちのバロメーターの上がりっぷりと急な距離の詰め方に戸惑う事も無かったと思うのです。大手企業の部長クラス?な雰囲気の菱本は、高収入で身に付けているものは上質でこだわりが有るように見えます。離婚後、単身者物件に引っ越したのかな?… にしても部屋の設備やベランダ無しの外壁付けの物干しに庶民的な物件臭プンプンで違和感が。「洗濯物が咲く木」は管理人さんがいたら成立しないし、アパートか??と思いました。細かい事ですが… 修正は白抜き、初Hが最終話に。その他 電子限定描き下ろしあり。続編の「恋が満ちたら」では菱本のエロさ本領発揮で充実したHシーンが😍 絵がかなり綺麗になって読みやすくなっていますよ。