死を正面から考えざるを得ない作品。
どんな形で生き、どんな形で死んだ人にも、『死』そのものは平等です。けれどそこには、あらゆる人生のドラマがあり、亡くなった方々、それを見送る方々の魂の叫びがある。
主人公は、夏場に独り、孤独な自殺をした兄の凄惨な死にざまを見て激しいショックを受けます。
けれどなんとかして、兄の死をしっかりと受け止めたいと、自ら死体処理のアルバイトを始めます。
腐乱した遺体の処理に泣きながら立ち向かって行く姿は涙を誘います。
マンガだけど、主人公の傷が癒えるよう、祈らずにはいられません。
死を真面目に考えてみたい人には断然お薦めですが、パック買いの前に、できたら2~3話のお試し買いを。
作者の画力が素晴らしいので、遺体の描写がリアルです。
重い作品なので、覚悟して読むことをお薦めします。