1巻目で期待を持った読者が多かっただけに、あまりに早い完結でした。3話で終わるには勿体ないシナリオでした。短編だなんて、まさかまさかですよ。
人気がなかったとは思えないので、最初から作者さんにとっては短編予定で、これ以上話を考えれなかったんでしょうかね。とにかく残念です。
ストーリーはベタといえばベタで王道ですが、1話目の見せ方が上手かったです。
最初登場した王子に対して性格悪いのかと思いきやいい所もあり、主人公が想い出の彼女だと知った途端先程では考えられないような執着を向けられたり、復讐したかったといいつつ助けてくれたりキスされたりとキュンキュンが止まりませんでした。
しかし何度も言いますが、展開の早いのなんの。
2話目でもう、彼を好きだと主人公が自覚し、3話目でそのままの勢いで告白し、ハッピーエンドで終了。
自覚も告白も早すぎです!
この手の作品は、読者が両想いだと分かっていても、本人達は認めたくないみたいなじれったいやり取りがむずキュンで面白くなる良いネタ満載なのに。
しかし彼の方が主人公に指摘されるまで本当に自覚がなかったのは笑えました。
主人公よりも彼の方が自覚してる上で彼女を手放さないよう仕向けてるのかと思ったので…。
無自覚で14年も前の初恋引きずってたのかと思うと現実では到底ありえない夢のある王子だなと思いました(笑)
主人公との出会いをキッカケにいい男になると同時に素直じゃなくなったところも彼の魅力だと思っていたので、ラスト気持ちを自覚してそのままワンコみたいになってた最後のページは微妙な気持ちにしてくれました。もっとカッコいいキャラだと思ってたのに魅力半減。
色々思うところはありましたが、好きなシナリオ展開だったのと、子供時代のエピソードも可愛くて良かったので☆4にしておきます。
結局短いストーリーでしたが、サクッと読めて良いのではないでしょうか。気になるなら買いです。
私が1番気になったのは、1話目で気絶後目が覚めて「なんで裸?!」っていうお決まりの朝チュンを迎えた後、彼に「風呂に入れてやったから」と言われてありがとうと返して終わらせた主人公について。……ありがとう?!
子供時代を知ってるとはいえ再会したばかりのよく知りもしない男に裸見られまくって風呂入れてもらって平気なのか…。
この件についてあっさり流されていたことが非常に気になりました。