最近の令嬢物として楽しく読んでいたのですが話が進むにつれてむしろ懐かしさに胸が熱くなりました。原作者様はまんが家マリナシリーズで育った方だと思います。まんが家マリナ+アガサ・クリスティだこれ。いわゆる欧州風ファンタジー世界ではなくクリスティ作品の英国がモデルなのでしょう、聞き覚えのあるキャラ名の数々。近世欧州風の世界観でもなかったことにされがちな植民地を描いたのは素晴らしいです。それでいて主人公や貴族社会の人々の価値観は現代人なのでガチの歴史物を読んだときのようなモヤモヤもなく、ポジティブな主人公を気分よく見守るのみ。コミック担当者様のコメディ部分の演出がとても好みで、そのページをしばらく眺めたりしています。