物語の冒頭から疑問だらけの物語だった。終戦のため当然の政略結婚だったが、花嫁となる女性は噂とは全く違う 美しい女性ソランジュだった。ウォルターは一目惚れしたようだけれど、別人と勘繰りはしなかったのだろうか。偽物でも気に入ったからOKか?成るべくしてそうなる話だが、辻褄合わせの展開に興味を削がれた。ウォルター王の系譜がおかしくはないか?前王、実兄の死については調査はされた?実兄の婚約者の代わりになぜ 婚約者の姉が嫁いできた?「毒」を盛るほどに殺意があるのに、川へ落とすという生ぬるい手段の理由は?死を逃れた王妃がノーラのもとに身を寄せるのは好展開だが、戦地に赴くのは失策。まるでハイキング気分の2人。興ざめだ。それでも王妃に、身に降りかかる災いに黙って耐えるという日本人ウケする忍耐という美徳を与え、事の真相は王に伝えられて万事解決という 何十年も前に使われた展開だが、期待していた解決を見て安堵はした。王の態度も ぶっきらぼう ではあるが、王妃への愛情が感じられるものになっていてトキメク。しかし、王妃はどうだろう?吊り橋効果か?ストックホルム症候群ともいえるのでは?政略結婚なのだから当然 四面楚歌となった彼女の立場では、頼れるのは王だけなのだから。それでも、愛せる王であって良かった、それしか選択肢は無いのだから。そこここに綻びが目に付いて楽しみは半減した。