オーストラリアを出るとき、秘書になるとき、映画作り、すべて羽ばたいてきたんだと思う。いろんなことを考えながら、いろんな挑戦をしてきたんだと思う。
だけれど、彼を思わず慈しんで抱き締めたときは、羽ばたく意識もなく行動していたのだと思う。
地に足をつけて、生きるヒロインが素晴らしい。映画作りを夢見て行動するところ、よいと思う。自分の力で、というのも、男性の力(地位、財産)を頼りすぎが私には時々鼻につくHQにあって、かなり気分がいい
。
涙を見て、というのも流れやその成り行きが共感できる。
母親のこと、彼のおばあさまのこと、もどかしい。傍らの人間がどうにかしてあげたいと思っているのに、肝心の当人が羽ばたき意思が無い場合。
クライマックスのヒロインをくじかせるかの揺さぶりがあまりにありきたりで、かなりがっかりした。
ヒロインお鉢が回ってきて夢を叶える流れに、少しイージー展開を感じた。敏腕プロデューサーが携わる作品の制作費に投下される資金は桁が違うはず。いくら次々ストップしても、そんな冒険は考えられない。
線が少しぎこちなく感じる。人が平べったく感じる。祖母ノンナの容貌が祖母に見えない。
邦題が良くない。