歴史ものってどうしても全人類を史料として残してるわけではないので、そこかしこに空白があるんですよ。その空白を歴史研究家たちは、あーでもないこーでもないと朝まで本気で討論したり、その時代の権力者におもねった結論をだしたりするわけで。そうした歴史上の空白を上手に埋め、なおかつBLに絡め、その上転生ものとしても現代キャラにまで絡めてる。めちゃめちゃ頭を使う展開で、作者さんの頭の中どうなってるんですかね。BLとしては、攻めが総モテ(笑)。みんな信長様大好きすぎて拗らせてる。歴史方面では若干私とは解釈が異なるのは、おそらくBL仕立てにするためかな、とは思うんですけど、BL絡みでない本気の歴史モノとしてこの作家さんの作品めちゃめちゃ読んでみたいな、と切望してしまった。それくらい面白すぎる。失礼な言い方ですが、BLだけで楽しむにはもったいないくらい歴史モノエンタメとして大変秀逸なんですよ。なのに星5でないのは、BLであるがゆえにBLとして性癖違いなのと、BL仕立てにしたせいで歴史上のキャラが解釈違いになってしまったせい。いやでも、歴史(と史実の人物)にこだわりがなければ最高に面白い名作です。性癖外だけど、本当に作品として大絶賛です。単行本買う。めっちゃ楽しみです。※いうて私も歴女を名乗れる程のものではなく、好きな作家さんが歴史モノ作家さんなので、その方の作品に基づいた解釈があるのと、私的に歴史上の事象解釈と異なるだけで、これはこの作家さんの最高に読み応えのある解釈としてめちゃめちゃ楽しんでいます。