志村先生オムニバス。ピンクに続き、こちらも素敵な作品ばかりです。百合色が強め、BLはありません。『小津さんとだれかさん』の続編、『山田先生〜』、『藤岡さんと〜』、描き下ろし『ながいおわかれ』が特に好きです。ピンクより霊的要素強めの印象で、あとがきを読んで妙に納得できるところがありました。独特のアンテナを立てて、日常の中から先生にしか感知できないイメージや言葉を常にすくい取っていらっしゃるんだろうと感じました。あとがきの音楽室のエピソード、それを通販番組を見ながら思い返すという感性が私には妙に刺さりました。どのお話も優しいような、でもなぜか泣きたくなるような気持ちになります。『どうにかなる日々』というタイトルが絶妙です。明るく前向きな意味というよりは、どうにかなって行くことにほろ苦さを感じます。先生の選ぶ言葉や表情に心掴まれて、何度も何度も読んでしまいます。こちらも9/2まで半額です。