初読み作者さん。ネットの新聞か何かの書評でこの作品を知り、書評では高評価されているのにシーモアさんではレビュー1件なので、逆に興味持って読んでみました。2018年から20年にかけて描かれた短編が7話。なるほど、玄人受けするメッセージ性が強い漫画、ランキング1位は取れないだろうけども間違いなく良作です。このような漫画が出版されることに価値がありますね。冒頭の鬼の話がとても好きでした。鬼と言っても怖くないですよ、可愛らしい女の子。お洒落してお出かけしてピンナップ撮られて喜んで。でもツノがある鬼なんです。お茶しながらお喋りして、みんなの違いが見えればいいのに、っていう言葉がとても深いです。狸とドーナッツのお話も、初々しいCPがドイツに行くお話も好きでした。ドイツに行くお話に限っては、ソライモネ先生の僕らの地球の歩き方に作風が似ていて、美味しそうでたまらなくてやっぱり旅行したいーってなります。
元々とても丁寧な絵柄なのですが、20年に描かれた短編では更にいきいきとして動物や人物が描かれていて、これからもとても楽しみな作家さん。ぜひ描き続けていってほしいです。