ネタバレ・感想あり男色大鑑 改 若衆編 完全版のレビュー

(4.3) 3件
(5)
2件
(4)
0件
(3)
1件
(2)
0件
(1)
0件
九州男児先生ってば!!
2022年1月12日
男色大鑑。
先日読んだアンソロジーにも参加されていましたが、こちらは九州男児先生のみ。
『言葉とがめ耳にかかる人様』、『江戸から尋ねて俄坊主』を原典とした2作品です。
アンソロジーではついつい笑ってしまう調子だったのに、こちらは真面目に切なさに振り切っていました。
とても良かったです。

実のところ若衆編は、読み放題でほぼ読めます。
ですが、特典ページ目的でこちらを購入しました。
あ〜切ない…、どんな特典なんだろうかと思ったら…
九州男児先生!!そう来たか(笑)

武士編では、アンソロジーで惹かれた『詠めつづけし老木の花の比』を基に描かれていているのでそちらも折を見て読もうと思います。
時間が許せば、原作もいつか読んでみたいです。
男色文化の勉強になります
2020年9月30日
作者様買いです。井原西鶴の男色大鑑の世界観をたっぷり堪能できました。絵柄が綺麗なので若衆達の切ない恋心を秘めた美しい顔に萌えます。BL好きの歴女様に全力でお勧めいたします!
やっぱり物足りない!
ネタバレ
2025年10月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 歌舞伎若衆の情念と無常を描く本作。もののあはれを感じさせる物語は武家物よりもこの作家さんに合っているようです。でも、男同士は命がけだから美しいというのが原作『男色大鑑』の肝。色を売るしかない歌舞伎若衆だって、そうなんです。
例えば、第1話の『言葉とがめ耳にかかる人様』なんて、もっともっと悲劇的。ハッピーエンドにちんまり纏められても物足りないです。西鶴文学のメディアミックスの最高峰というか、日本映画を代表する名作、溝口健二の『西鶴一代女』なんてサディストかってくらい女主人公を不幸に追い込むけど、それでも生き続ける女の逞しさが圧巻でした。あの感じが欲しいとと言ったら、贅沢すぎるのでしょうか?
いいね
0件
レビューをシェアしよう!
作家名: 九州男児
出版社: 光文社