本の表紙の絵や色使い、そして本編の絵で柔らかい優しいイメージでした。が、裏腹に中身はどんより暗いし、重い。梅雨よりじめじめして湿度100%です。キャラの表情が乏しいというか、目が死んでいる。
ストーリー的にもイライラさせる設定で、読むにはしんどいです。方や、妻に離婚を突きつけられたストレート。方や、浮気され、性欲処理と自覚したゲイ。共に傷を持つもの同士、始まりのセッ☆スは傷のなめ合いでしかなく、それこそ性欲をぶつけただけの爛れた関係。野上は迷いながら、突き放す事も出来たのに、何で最後までヤったのか理解不能。快楽に負けた。久米は自分の感情と欲望を身勝手に押し付けただけのくそガキ。寂しい者同士、馴れ合いになるんでしょうけど、野上は同情する気持ちはなかったんだろうか。野上は気のいいお人好しだけど、周りが見えなくなるマイペースな部分も。久米は相手の立場考えずに、遠慮を知らず、ずかずか土足で踏み込んでくる自己中。嫌いなタイプで、もうイライラしかない。。傷のなめ合いが、恋に発展するのか理解に苦しみます。何も共感するところがなく、よくわかりませんでした。モヤモヤだけがくすぶって残ります。
絵は柔らかいけど、セッ☆ス描写はエロチックです。
ちなみに不屈のゾノは大好き作品です。