設定の基本的なものは「はずれスキルもの」のテンプレと言っていいほどシンプルながら、そこを肉付けして完成されたものは明らかに格が違うレベル。
各登場人物全てに綿密に設定された人生という背景があり、それが複雑に絡み合う物語、各所にばら撒かれた謎や伏線、一見時代劇にそぐわない各話副題、漫画として卓越した作画、劇的な展開を演出する素晴らしいコマ割り等、漫画としての完成度が驚異的なまでに高い。
注意点は、全体を通して鬱的要素がかなり強い点。弱者・異端への迫害や人死にといったテーマ・展開が多い。
個人的には最高レベルの傑作。