実際に犬を飼っている身としては、老婆が大型犬を飼うというシチュエーションに胸騒ぎしかしません。
私は独居の高齢者が犬を飼うのは無責任だと思います。いくら周りに見守りの人がいるとしてもです。
犬はどんなに賢くても犬なので、何かのきっかけで我を忘れてしまうことが「絶対にない」とは言い切れません。例えば、他の犬に挑発されたときや、雷、野生動物など不意の刺激を受けたときなど。レトリバーの体重は大体25~35キロ。それが本気でひっぱったとき、よっぽど鍛えている人でない限り高齢者が持ちこたえることはできないでしょう。実際に周囲で飼い犬に引っ張られて骨折した高齢者を何人も見ています。
また、高齢者はいつ何時健康上の問題で犬の世話ができなくなるかわかりません。犬の寿命はだいたい12年。状況はまさに犬と飼い主のチキンレース。仮に犬が先に弱ったとしましょう。25~30キロを老婆がひとりで介護するのは現実的ではありません。逆に飼い主が先に弱ったとしましょう。犬は満足に世話をしてもらえなくなり、誰かに引き取ってもらうしかなくなります。要するに姫ばあちゃんとナイトは引き裂かれる運命に向かってまっしぐら。
可愛いお話ですが、これを読んで「老後は大型犬と暮らしたいわぁ」なんて夢見る人がいないことを願います。