ネタバレ・感想あり男色大鑑 改 武士編 完全版のレビュー

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男色大鑑なんだけど…
2022年3月12日
もう、これは九州男児作品(笑)

『男色大鑑-武士編-』にもある『詠めつづけし老木の花の比』。
それから『身替りに立つ名も丸袖』。

まず『詠めつづけし〜』は、描き手によってこんなに変わるもんかー!と驚きました。
九州男児先生らしさがあふれていて、良かった。
それぞれに良さがあるので、読み比べも面白いと思います。

『身替りに〜』は、原典の紹介を見てから本編を読んで、かなりアレンジされていて驚き。
「内容を改変しております」と注意書きされています。
かなり切ないお話なのですが、それでも九州男児先生らしい。

どちらのお話もとても良かったです。
九州男児先生って、何食わぬ顔して切り込むのに、こざっぱりしていて。潔い感じが大好きです。
原作は未読なので、そういう面では評せないのですが、九州男児先生がお好きな方には面白くお読み頂けるのではと思います。

先生の描く男色大鑑シリーズ好きなんだよなぁ…。
もっと描いてほしい。
えなりかずきが「シャワー浴びてこいよ」って言わないよね〜、みたいな面白さ。違う?
ふくらませ方が納得できない
ネタバレ
2025年10月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 井原西鶴は大変にリズミカルな文体の作家で、情景や風物を子細に、饒舌に描写していくところに、なんとも味わいがあります。一方近代小説家ではないので、精緻な心理描写はありません。特に『男色大鑑』に関してはほぼ伝聞の語りになるので、「こんな若衆が、念者がいた」とあっさりめの叙述になっているところに、読み手の想像を刺激するところがあり、それがまた楽しくもあるのです。
原作の『武士編』は「武士道は死ぬこととみつけたり」という『葉隠』的な倫理観がベースにある衆道なので、凄惨で熾烈な物語が目につきます。
ここでセレクトされた『詠めつづけし老木の花の比』は、老いたカップルを描く和み感のある作品。脚色として細かな心理描写を付加されているため、読み手としては当然、登場人物の心理的な変遷を期待してしまうのですが、短編のためそうはならず、肩透かし感があります。『身替りに立つ名も丸袖』は若衆の育った背景描写が武家らしくなく悩ましいものがあります。どちらも武家の衆道ものとしては、読後の満足感が得られません。
また、剣技を描くのが苦手な方は武士道ものを描くのはやめた方がいいかとも思いました。
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迷う
2023年9月30日
好きな点とイマイチ入り込めない点が入り乱れていて、評価に迷う作品だった。受けが男らしい方なのは好き。
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作家名: 九州男児
ジャンル: BLマンガ 武士(BL)
出版社: 光文社