人当たりの良い人気者の高校教師と、常軌を逸した科学者の物語――。
新刊作者様買い。下巻の発売、とても楽しみにしていました。
ダークです。冒頭でいきなり禁忌を超えてきます。
人としての尊厳も、人権も、凡庸な倫理観も、軽く踏み越えるところから物語が始まる。
第一話から最終章まで、徹底して容赦ないです。
ところどころスプラッタが入るので、グロが苦手な人は要注意。そこはかなり覚悟して読んだほうがいいと思います。
私は怖がりのほうなので、ひきつりながら上巻を読了。上巻はかなり読むのがきつかった。
下巻も先が全く見えない、怒涛の展開。
カテゴリはBLですが…これ、Loveなのかなぁ…。
世の中にはいろんな形の愛があるけれど、そもそも愛ってなんだったっけ…?とわからなくなりました。
自分の持っている漠然とした愛の概念とか、生ぬるい倫理観や正義感を、容赦なく破壊されてゆく。
ラストに絶句しました。
こう終わるのか――。
このラスト、私は パーフェクトな終わり方だと思った。
でも、好みは分かれると思う。
とにかくネタバレなしで読んでみてほしいです。
闇BLが好きで、朝田ねむい先生の乾いた世界が好きな人なら迷わず買いで大丈夫じゃないかな…。
かなり衝撃の問題作。凄まじい作品でした。
闇系、サイコ、サスペンス好きな方にオススメ。