パラレルワールドとはいえ、香の死が受け入れられずAHをなかったことにしていたCH好きの一人でした。
でも、読んでみてわかりました。
香が生きていたらCHとあまり変わらないし、それなら続きを描く意味がない。二人は結婚して幸せになりました、なんて続編は物語になりません。
(それは読者が各々で想像して楽しめば良いと思います)
北条先生はそれとは違うやり方で、リョウと香の愛や絆を土台とした物語を描きたかったのだろうと思います。
CHではあまり前面に出てこなかった、リョウが香を、あるいは香がリョウを、どれだけ想っていたかがよく伝わるシーンがあちこちに散りばめられており、CHに思い入れがある人ほど涙し温かい気持ちになる物語になっています。
またCHとは違う設定が、細かいものから大きいもの(二人の出会いまで違う!)まで数多くあります。
作者の中の、今描くならこの二人はこう!という設定が反映されているのでは、と思っています。
そしてよく考えるとどこにも現在進行形のカップルがいないのです。(これから出てくるかもしれませんが少なくともメインキャラはそう)
これもあくまでも、リョウと香を中心に据えたいからなのではないでしょうか。
少年誌では多くは描けなかったであろう、リョウと香の強い愛、強い絆がたくさん味わえます。
CHに思い入れがある人ほど読まないと勿体無いですよ。