過去に傷を持つカメラマンと光属性の青年が出会い、交流が生まれ、心通わせて……という王道中の王道で大きな波乱もなく、終始、凪のまま読み終わった。
光属性の健吾は24歳ながら包容力もあり、年下らしい無邪気さと強引さのバランスも良かったけれど、深く傷付いた過去を持つ俊の人物造形が甘いかなという印象。
俊が江ノ島にやってきた事情が分かるまで、そのような過去を抱えている人物に見えなかったのが物語に入り込めなかった要因かなと思う。
綺麗な表紙と二人の出会いのきっかけが面白くて購入したものの、一度読んだら満足してしまい、再読は数年後になりそう。