結局同じ穴の狢になってしまっている展開(特に3巻)はいただけない。
3巻で低ステータススキル無しという娘が加入するが、その子に対して主人公が「ギルドが抱える大きな問題」と捉えてる描写が…。低ステスキル無しでAランクパーティに所属できてたんなら、逆に何かある有能人材と考えるのが普通ではないだろうか? それをギルドの問題点であると認識してるというのは実際に追放していないだけで思考が完全に同じ穴の狢。
そもそもの話、高ステータスで優秀なスキルの組み合わせが一番強いわけで、そういった人材は追放されずに残るわけで、低ステ追放した結果飛躍するパーティもそこそこ多いと思うんだけど、劇中では追放の結果伸び悩んでいる話しか出てこない。こういったちょっとした描写でも感じた疑問をねじ伏せる設定や展開がないため、ご都合主義を感じてしまう。
最初の追放された側の能力を生かして…、という材料は良かったと思うのだが、その調理法を最初から間違えた感が強い作品。決してつまらない作品ではないのだが、当初のテーマが序盤で瓦解してしまっている点が残念。