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双子かつ両片思いのアンソロジー、全部DK、3篇入り。各話単話配信もあります。
双子としての内面深掘りは弱く、年の違う兄弟でも支障ないかな、というくらいの双子感ですが、短編だしまあ仕方ないかな。双子は双子であるというだけでロマン。
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・ネオショコ『慈と善』(32p)
設定的に、一番双子である意味があった。変な宗教にハマってるっぽい母親のもとで幼少期を過ごした二人、母親からの刷り込みとお互いだけが味方という状況で歪に結びついているのが好みです。亡き後もなお影を落とす母親の存在感が不気味で良かったです。心中者の生まれ変わりという迷信があるのは「男女の双子」なので、それを男子の双子に適用しているあたりにまた母親の狂気が。星4つ。
新人さんかなと思いましたが、「shoco」さんの新名義。
・くらげ壱『双子相愛には程遠い』(36p)
正反対の双子というシチュエーションを楽しむ感じ。見た目もだいぶ違うので、双子感はいまひとつ。お互いの少し方向性の違う執着ぶりは良かったです。星3つ。シーモア限定特典は、この作品の後日1ページ漫画。
・茶渋たむ『恋と指切り』(36p)
ふんわりかわいい感じの絵と話の再会もの。3作中では見た目が最も双子っぽくて好き。舞台が上流階級で双子の片方が養子に出るあたり、昭和以前の時代設定だったらもっと好きだった。星3つ。