ダリヤ本編(作画・住川恵さん)のコミカライズが大好きで、続きが気になりサイトで毎週更新される小説まで追いかけるようになり、その流れでこちらを見付けて読んでみました。正直に言うと、こちらのコミカライズはあまりお上手ではないなと残念でした。絵柄は可愛いものの、漫画としての描写力不足というか、この作画家さんの描写力では色々が拙過ぎて、どのコマもキャラが空回っているドタバタミュージカルのようにしか見えないのです。小説の文章はとても品があり場面や感情や表情のひとつひとつも細かく可愛く美しく想像できますが、この漫画はとても色々がわかりづらく、間も悪く、繊細さが薄れ、小説の魅力を伝えられていないどころか、逆にチープにしてしまっています。職人たちの物語なのだから、まず指先や小道具までそれなりの表現力が求められます。なのに、この作品では野暮ったくしか見えず。キャラの動きも構図も工夫が無いですし…。ルチアの話は小説よりコミカライズを読む方が先でしたので、先入観無く読んだつもりですが…とにかくキャラの身体を描くのが苦手なのか手癖で描いているのか、下手過ぎます。20話以上描いても変わらないので、もうこの描き方が作画家さんのセンスとして固まってしまっているのだろうなと。小説の描写が繊細で丁寧なら、作画家さんもそれ相応にしないと。コミカライズの際にどうやって作画家さんを決めているのだろう…