2巻まで購読しての感想。
かつて、ここまで若々しく描かれたアラフィフ女性がいただろうか?!
私には「ジョジョの奇妙な冒険」に登場するリサリサ先生しか思い浮かばない。
さて、悪評も多いご存知「美味しんぼ」だが、初期のエピソードには素晴らしいものがある。
「トンカツ慕情」「母なるリンゴ」などは、料理のうんちくも学べる上に、胸にジンとくる〝いい話〟に仕上がっている。
原作者の雁屋哲も、当時は名人芸を見せていたのだ。
雁屋のような芸当は、誰にでもできるわけではない。
料理の豆知識を調べて描くだけでも簡単ではないし、人の心を打つ物語を作るのは一苦労。
ましてそれを高い次元で掛け合わせるなど至難の業だ。
「どうぞごじゆうに」は、漬け物の話も、アラフィフ女性の悲喜も、まったく描き足りていない。
現状、雁屋の足元にも及んでいないが、発酵食品は時が経つほど美味しくなるもの。しばし待つことにしよう。