不倫素材をこんな風に扱った作品、初めて読みました。情動が滾る素材として位置付けていた自分の浅はかさをおおいに反省しました。もっと深いところでの感動なので浅く読むともったいないお話だと思います。
正直言いまして1巻を読み終えた感想は篁先生とは合わないのかな〜?でした。キャラの心の動きについて行けず取り残された感が半端無かったんです。ここで読むのやめようかな?でもでも、設定の矛盾を読者にどう納得させるのか?あちこちに広げた風呂敷をどう畳むのか?がもっの凄い気になる。それで2巻を購入しました。
2巻でも続く違和感。過去話への突入タイミングに慣れない。言ってる事とやってる事の筋道が立たない。ストーリーを構成する要素がまた増えて、しかも浅くて説得力がない。そもそもおまいら何歳設定なんだ?
と、ここまで来たらどんな決着なのかもっと気になって気になって、気にならせることも1つのテクニックなのかしら?と、結局3巻も購入してしまいました。
……………あのですね、コレ絶対3巻まで読んだ方がいいです。決して見事な回収とは言えません。てか、キレイにまとまって良かったねチャンチャン♪で済ませてないです。
終活とかSDGsとかシスターの話とか、およそBLとは相性の悪い素材を語り続けていた意味がラストでやっと飲み込めた気がしました。ここまで読んでやっと作者様の意図に近づけた自分の理解力の乏しさが口惜しい!思えば作品タイトルとカバーデザインがめっちゃ語っていたんですよね。
後悔せずに生きると言うことは、ひとりひとりが個々人で納得していれば良いのでしょう。そして納得して生き切る、というのは本当に難しいと心から思いました。
敢えて相性の悪いテーマで挑まれた心意気に感服しました。
1巻だけなら星ひとつ。2巻までなら星ふたつ。3巻で星満点かなぁと思いましたが、途中の違和感を払拭するまでには至らなかったと感じました。あと日本だと火葬なのだがどこですり替えられた??とか色々細かい事が悶々と。。。
えっちは思ったよりしてました。痛いのもありますが、各描き下ろしがいちいち甘エロの大サービスでした。