完結!チョコの甘い香りを感じるようなハッピーエンドでした。ストーリーとは関係無いですがフキダシ以外の手書き文字がやたらキレイだと思いました。
最初、王子が現代から転生してきたショコラティエなのかと思いながら読んでいたら違ってました…ヒロインの領地を豊かにする為に特産品を考えていたらスイーツの原料ばかりだったのですね。
王子が初恋に執着していて策略家なのが前面に出ているからこそ、ヒロインと学園で再会して初めて婚約を知ったのが不思議でした。素性の分からない相手では無いし、貴族令嬢の婚約が早いのは普通です。なりふり構わず欲しいなら父親同士で話を通してもらうくらいしても良いし、密かに動向を探らせていてもおかしくなかったです。自分はヒロインの婚約よりずっと前から好きだったのに、婚約者が浮気者じゃ無かったらそのまま諦めがついた恋だったの?と、そこが飲み込めませんでした。
元婚約者はヒロインだけを舐めているのですね。父親と王子に詰められたら反省するのに、ヒロイン一人なら途端に好き勝手に罵り始めます。でもアンジュに騙されて滑稽な断罪劇をさせられた事には怒りは湧かないんだ?!その後もご機嫌取りするだけじゃ無くアンジュの為なら土下座までするとは…。
ラスト、ヒロイン父と元婚約者父のほのぼのした仲の良さが意外でした。元婚約者父が格上で「援助してやる」態度だから息子もヒロインを下に見ていると思っていたからです。二人がこんなに親しいのに、なぜ息子と娘はあんな事になってしまったのか…