人が怖い類の話は好きです。
どんなホラーも、結局生きてる人間がいちばん怖いという結論になります。
この漫画はさすがに現実離れしていますが、物語の中心にいる女の子の異常さが、周囲の一般人の普通さのおかげで浮き彫りになる作りになっています。
主人公の男性は、優しくモラルがあり家族思いで、なおかつ慎重な人間なので、徐々に闇へと引きずり込まれていきそうな不安感を読者に与えます。
こういう類の漫画では、ひとつの物が壊れていくスピードが早い印象がありますが、この漫画では、ひたひたと恐怖がゆっくり近づいてくるような描かれ方をしているのがとても良かったです。