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実兄弟もの好きなので購入。
弟が、この兄のもとに弟として生まれてしまったこと、ただその一点がはじまり。
性格とか裏付けエピソードとかそういうのがあるわけじゃない、ただその一点でガチっととらわれた、純然たる執着。
相手がどうとかは関係ない、一人だけの世界をその執着が支えている。純度の高さが静かな狂気に達していて、耳鳴りがするような雰囲気が良かったです。
親の描写やなんかの背景描写がもう少しあっても良かった気もするし、背景が少ないからこそ「執着」の純度が上がって見えている気もするし、判断には悩むところです。セリフでの説明が多いのも個人的には通常マイナスポイントですが、今作ではそれが世界の狭さを強調できている気もする。けど、自分にとって「もう一歩足りない」感じがするのは確か……でも読んで良かったなと思える、なかなか趣味に合う、胸のざわつく作品でした。
定価が300ptなので、短篇としては割高ではありますね。