絵が綺麗。キャラデザも一目見てどんなキャラクター性なのかよくわかった。絵が綺麗なので冒頭の主人公が自分を評して言う「綺麗でもないのに…」発言が低い自己肯定感のせいなのか、本当に綺麗ではないのに絵が綺麗でそう見えるのかよく分からなかった。
ストーリーは他作品との差別化を意識しすぎたのか、設定過多という印象。今わたしは設定集を読んでいるのかストーリーを読んでいるのか混乱する気持ちになった。
設定や世界観を説明することに注力しすぎたせいか話の進行が遅い。
本作は「悪役令嬢もの」というよく知られた舞台装置を利用し、クリシェを多用した分かりきったストーリー展開なので、話をさっさと進めないと読者としては上司の自慢話を聞いてるくらい退屈になる。設定は地の文で説明するのではなくストーリー展開で見せてほしい。
伏線らしく書いたものはあるが、チープな不気味さを振り撒くばかりで続きが気になりはしなかった。