謎が謎を呼ぶミステリー仕立てになっています。でもラブストーリーなのです。一度読んだだけでは「???」な状態ですが、謎の真相を知りたくて、先を読みたくなります。主な登場人物は…
【アデリエーヌ・ファーレ】現世のヒロイン。人族。第三王子の番候補。
【アデリエーヌ・リュシー】前世(250年前)のヒロイン。人族。第三王子の番。アッシュという名の許婚がいた。
【サラ姫】500年前の第一王子の番。人族。
【第一王子】前世ヒロインをかばう態度。竜族。
【第三王子】前世ヒロインに冷徹な態度。竜族。
【レヴィ】狩人。現世ヒロインと少なからずの経緯がある。ある人物と意識を共有。人族。
【ゼファニエル】騎士団副団長。ある人物に一時的に身体を乗っ取られる瞬間がある。現世ヒロインに求愛。人族。
250年前、前世ヒロインは孤独な生活に苦しんでいました。番として呼び寄せられたのに、相手の第三王子が冷徹だから。「名を呼ばれない」「微笑みかけられない」「触れて貰えない」第三王子から拒絶されているとしか思えない。周りの大部分の竜族からも敬遠される。辛い苦しい軟禁生活の末に毒で命を落とします。
現世ヒロインは「番候補の招待状」に触れた瞬間に前世の記憶が蘇り、何とか番認定を回避しようと行動しますが…。
「どうして第三王子はああまで冷徹なのか?」「ヒロインとサラ姫は関連あるのか?」「ヒロインの死の真相は?」大きめの謎だけでも、複数あります。セリフのひとつが真相を指し示す意味が込められていたり。
「時系列の前後」「意識の一時的な入れ替わり」「記憶を混濁させる呪い」「利害関係者の思惑」などが複雑に入り混じる為、謎は深まるばかりですが、理由や背景があります。原作ではそれらが明かされて、伏線がきれいに回収されます。なるほどね〜と思えます。
絶対権力者の横暴と執着。それに翻弄される人々。巻き込まれる面々は、運命を狂わされ、そればかりか命を失う事も。その一方で貫かれる深い愛情が描かれます。500年にも渡る確執、重厚です。
個人的には、前世ヒロインの許婚アッシュが好きです。懐の深さと忍耐、男気を感じます。魅力的な登場人物が多いので、それぞれが幸せになって欲しいと願ってしまいます。